第47章 私たちは離婚を決めた

福田祐衣は車を降りたものの、すぐには門をくぐらず、その場に立ち尽くして目の前の別荘をじっと見据えていた。

周囲を包むのは、深く静謐な森だ。純白の建物と深緑の木々が織りなすコントラストは、安らぎと沈着さを漂わせている。柔らかな照明が建物を照らし出し、夜の闇の中でもそこだけは格別に温かな雰囲気を醸し出していた。

だが、これから対峙する人々のこと、そして待ち受ける事態を思うと、福田祐衣の心は少しも晴れなかった。

渡辺さんが彼女の到着に気づき、小走りで近づいてくるのが気配でわかる。福田祐衣は深く息を吸い込み、乱れそうになる心を整えた。

まあいい。どうせなるようにしかならないのだから。

用意...

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